スキンケア
アダパレン(ディフェリンゲル)
第3世代レチノイドが毛包角化を正常化し、面皰の形成を根本から抑制
施術時間
1日1回 夜間外用
ダウンタイム
初期反応あり(2-4週間で軽減)
推奨回数
3-6ヶ月以上継続推奨(保険適用)
この治療について
アダパレン(ディフェリンゲル0.1%)は第3世代合成レチノイドで、日本で保険適用のニキビ治療外用薬です。レチノイン酸受容体(RAR)のβ/γサブタイプに選択的に結合し、毛包上皮の角化を正常化して面皰の形成を防止。第1世代のトレチノインと比較して刺激性が有意に低く、光安定性も高いため日常的に使用しやすい特徴があります。
日本皮膚科学会ニキビ治療ガイドラインで最高推奨度(A)を獲得しており、軽症から中等症のニキビ治療の第一選択薬として位置付けられています。
作用機序
アダパレンはRARβ・RARγに選択的に結合し、以下のメカニズムで作用: ①毛包漏斗部の角化細胞の分化を調節し、異常な角質栓形成を防止(面皰抑制)、②AP-1転写因子の活性を阻害して炎症性サイトカイン(IL-1β、IL-6、TNF-α)の産生を抑制(抗炎症)、③既存の微小面皰を溶解してニキビの進行を防止、④TLR2の発現を調節して自然免疫応答の過剰反応を抑制。RARαへの結合が弱いため、トレチノインよりも刺激性が低い。
適応症
尋常性痤瘡(ニキビ)面皰(白ニキビ・黒ニキビ)炎症性ニキビニキビ維持療法
期待される効果
2-4週間で面皰数の減少が開始。12週間で炎症性病変50-60%減少、非炎症性病変60-70%減少。患者満足度調査では65%がトレチノインよりアダパレンを好む(刺激性の低さが主因)。ベンゾイルパーオキサイドとの併用で相乗効果(ニキビガイドラインで推奨)。
臨床エビデンス
Thiboutot D, et al. (2007)
Adapalene gel 0.3% for the treatment of acne vulgaris: a multicenter, randomized, double-blind, controlled, phase III trial. J Am Acad Dermatol
アダパレンゲル0.3%の多施設二重盲検RCTで、炎症性・非炎症性病変の有意な減少を確認。安全性プロファイルも良好 PMID:17498839
Dosik JS, et al. (1999)
Patient preference for adapalene gel versus tretinoin emollient cream. Cutis
患者の65%がアダパレンをトレチノインより好む結果。主な理由は刺激性の低さと使用感の良さ PMID:9990416
Hayashi N, et al. (2008)
Establishment of grading criteria for acne severity. J Dermatol
日本人ニキビ患者におけるアダパレンの有効性データ。日本皮膚科学会ガイドラインにおける推奨度A評価の根拠となった研究群の一つ
リスク・副作用
使用初期(2-4週間)にレチノイド反応(乾燥・落屑・紅斑・灼熱感)が高頻度で出現するが、通常4-6週間で軽減。催奇形性のリスクがあるため妊娠中・妊娠計画中は禁忌。光線過敏症のリスクがあるため日焼け止め併用が必須。眼・口・粘膜周囲への塗布は避ける。保湿剤の併用で忍容性が向上。